ネアンデルタール人の孤独
NHKスペシャル「人類誕生」第二集を観た。
第一集は撮り逃したので、前回の放送は観たつもりでTVの前へ。
しかしそういう時に限ってツマが掃除機で床掃除を始める・・・
嫌がらせにしか思えない状況を3分我慢し、TVで微笑む高橋一生に集中。
人類の進化の中で、いくつかの種が生き延び、そうでなければ絶滅した。
第二集では、ネアンデルタール人と、ホモ・サピエンスの競争と生存戦略についての話だった。
これまでの通説だった「ホモ・サピエンスはネアンデルタール人よりも知能が発達していたから発展できた」というのは間違っていたらしい。
ネアンデルタール人の脳は、ホモ・サピエンスよりも容積が大きかったようなのだ。
身体能力も知能もホモ・サピエンスを凌駕していたネアンデルタール人がなぜ滅びたのか・・・それは集団としての能力の違いを説明していた。
ネアンデルタール人が大きな獲物を命がけで得ようとするのに対して、ホモ・サピエンスは小さな獲物を少ないリスクで手に入れる手段を取ったと。
また、道具の発明や発達が、小集団では広く伝わらないネアンデルタール人に比べて、比較的大きな集団で行動していたホモ・サピエンスの方が広く伝わったのではないかとの説明もあった。
また原始宗教にも話題が及び、ホモ・サピエンスが共同体を維持するのに宗教が役に立ったのだろうという説明があった。
結局ネアンデルタール人は、生存戦略ではホモ・サピエンスに及ばず、絶滅の道をたどることになる。
絶滅というと、まったく種が途絶えてしまうかのようなニュアンスなのだが、番組では、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの交雑があったのだろうと言っていた。
実際にロシアや日本人のDNAを調べると、2%程度ネアンデルタール人のDNAが混じっているそうな。
自分などは短足なので、もう数%ネアンデルタール人に近いかもしれない。
番組の中で、ネアンデルタール人が絶滅したかのような表現をしていたが、実際にはネアンデルタール人はホモ・サピエンスに融合していったのではないか、という思いがある。