「コンタクト」を読む
もちろん目に入れる透明なフィルムのことではない・・・
ごく簡単に話をすれば、地球人と、地球外生命体との接触を書いた小説、となる。
地球外に人間と同じように知性を持つ存在があると信じる天文学者のエリーが、琴座のヴェガから受信した信号から、地球外生命体(異星人)の「メッセージ」を受信し、彼らの指示した「マシーン」を作成し、彼らと接触する、というもの。
そこに行き着くまでに様々な出来事がある。
主人公のエリーは不可知論者だが、ほぼ無神論者だ。
細かな話は置いておき、作者のカール・セーガンも不可知論者かほぼ無神論者だろう。
ただ、彼の書く世界に「創造者」の概念は存在する。
しかしそれは人間を抑圧し、干渉する存在ではない。
基本的には地球人を見守り、何かがあれば手を貸す、くらいの存在だ。
それどころか、「あなた方は好きにやればいい。でも、いつか私達に追いついてきてほしい」という対応をしているように思えた。
小説の中の「創造者」「絶対者」は誰にも、何にも干渉しない。
それこそが「創造者」「絶対者」の行いではないだろうか。
いちいち人のすることにチャチャを入れてその活動を邪魔する、そんな存在がJWにふさわしいのか、ぜひ検証していただきたい。
出版年は少し古いが、前半をクリアすればけっこう楽に読める。
小説内には宗教的な描写がけっこうある。
どうでもいいが「エホバ」と書かれたところが2,3箇所あり、いらぬ不快感を抱いた自分。
皆様、興味があったらどうぞ。