中東書記(聖書と呼ばれる書き物)を読まない男、紙様にぼやく

本、新聞などの記事について もごもごと感想を書きつつ、どこぞのカルト宗教に取り込まれてしまった方々についてぼやいております。

コロナウイルスによる社会の退化・進化?

新聞でもTVでも新型コロナウイルスに関する報道ばかりで、東京オリンピック2020の開催について何も報道しなくなった。来年7月開催予定だというが、開催前に観客を受け入れるホテルが倒産している可能性もあるし、観戦後の食事を取る場所が不足する可能性だってある。

そもそもこの騒動後、三密確実となる競技場で観客の安全を確保できるのか、そして今年観戦チケットを予約した方(特に海外から)が来年来るのか、報道はしていないが不安を抱えている関係者はいるだろう。

 

朝日新聞4月15日朝刊には様々な方からの興味深い記事が載っていた。

www.asahi.com

 

個人的に面白いと感じた記事は、13面 ハラリ氏(「サピエンス全史」「ホモ・デウス」の著者)へのインタビュー、同じく13面 多事奏論、19面生活「このスマホ依存 責めない声かけを」、21面研究「明日へのLesson」「村山斉の時空自在」。

その他、コロナウイルス絡みで読ませる記事がいくつかあった。

 

 

 

新聞記事を読んだり、身近に起こっていることを見て思った。

もうこれまでのような世界には戻れないだろう、と。

 

おそらくバイキング形式での食べ放題は消滅するだろう。食べ放題があったとしてもオーダー形式になるに違いない。

食品の個包装が基本になり、ビニールごみやプラスチックごみが増えるだろう(もちろんコストは商品代に上乗せされる)。

会社での大規模な宴会は開催されなくなり、開催するとしても参加を強要されなくなるだろう。立食形式のパーティーはなくなり、カウンターで個人単位で食べ物を注文するような形式になるだろう。それが面倒であればパーティー自体が消滅するか、飲み物だけ(もしくは食べ物持参)のパーティーになるかもしれない。

 

体育館での集会が極端に減り、屋外、もしくは教室でのTV集会のような形式が増えるかもしれない。

 

病院では、これまで無用な診察を受けに来ていたご老人が減るだろう。

 

会社では無用な会議を減らすようになるだろう(頭の古いトップのいる会社は変わらないだろうが)。会議を開くとしても、事前に議題を出しておき、迅速に会議を終えるような形式になっていくだろう。

 

他にも自分の思いつかないところでの変化が多数起こる(起こっている)。

 

 

「世界はいつ元通りになるんだろう」という幻想を抱く人がいるかもしれないが、少なくとも完全な元通りには決してならない。新型コロナウイルスが、人々の生活や考え方を不可逆に変化させてしまったからだ。

 

この変化に物理的・経済的・肉体的・精神的に対応するのはけっこうしんどいことになる。

 

大海原に投げ出された時、見えない陸地を求めて手足をばたつかせても疲弊するだけだ。

体の力を抜いて仰向けになれば、とりあえず息はできる。

・・・・・とはいえ現実ではそんな呑気なことは言ってられないのだが。

 

 

 

さて、自宅待機開始から10日ほど。

ソースの学習課題はひとまず明日が提出期限らしい。

朝、ツマがソースにガミガミ何かを言っていたと思ったら、読書感想文を書いていないことに怒っていたみたい。

ソースは歴史漫画を持ってきて「これで書く」と言っているが、離れた部屋で聞いていた自分も内心「やれやれ」と肩をすくめた。漫画で読書感想文を書いたと堂々と先生に言えるならやってもいいが、言えるのか?

 

何も言わずに部屋でPCをいじっていたらソースが泣きついてきた。

「なんか小説ない?」

 

一度読んだ小説は二度読むことはないと思い、新しい住まいに移るタイミングで処分してしまった。「水滸伝」は持っているが一日で読めるもんじゃない。

ちょっと難しいが、以前友人にもらった江戸川乱歩全集の中の「人間椅子」を渡した。

昭和初期の文体なので、漢字も難しく言葉の意味もわかりにくい。そもそも漫画も大して読まないソース、読み始めてから3秒で「これ何?」と聞いてくる。少し読書の習慣があれば、それなりに読める漢字なんだけどね。しかしそんな息子に育てたのは自分なので怒れない。読書って大切だなあと今更思い知った。

 

自分も時間はたくさんあるので本日は目一杯ソースにつき合うことにする。

読書習慣のない中1坊主が「人間椅子」の世界を想像できるとは思えないが、なんとか感想文らしきものが書けたら周りに一目置かれるんじゃあないかと、かなわぬ期待を抱いている。