真空接触
コロナウイルス絡みの外出自粛要請で、会社勤めの方も極力テレワークで対応、ということになった。
「亭主元気で留守がいい」って何のCMでやってたっけ?
そんな状態でダンナのいない家で比較的好きにやっていた奥様は、起きてから寝るまで(場合によっては寝る時もか)ダンナがそばにいるようになり、ダンナをうっとうしく思うようになる。
ダンナはダンナで奥様のいやそうな態度が明らかに分かる+家でのふるまいが気になって口が出る。
それが口論の火種になり、エキサイトしてさらに炎上、これまでのお互いに対する不満や恨みが吹き出して大噴火・・・・・! 行き着く果てが「コロナ離婚」という奴なのか。
さて、自分も自宅待機となり、何もなければ1日家にいるような状態になった。
ツマは必要がなければ自室にこもって何をやっているか分からない状態。
こちらとしては顔を突き合わせなくていいのでありがたい。
しかし毎朝「おはよう」のあいさつをわざとらしくしてくるのには嫌気がする。それ以外に向こうから何も言ってきたりしないのに、誰に言われたか知らないが、それだけはしてくる。
自分は完全に無視。口を聞くと余計なことを言いたくなってしまうので。
多分家にいるのを咎められたら爆発するだろう。
ツマも腹の中に相当溜め込んでいるんだろうが、知ったことではない。紙に吐き出してすっきりすればよいのだ。
さて、昨日の晩ツマの部屋から「iPhoneを買おうと思っているんだ」という声が聞こえた。
へー、自分で買うんだー、契約も自分でするのかー、じゃあこれまでのガラホの契約解除はしてくれるんだろうなー、なんて思っていた。
翌日、買い物から帰ってきて1Fのポストを覗くと、プレゼント用の袋が見えた。
宛名もなく、袋が閉じていなかったので中を確認すると、
「ツマ姉妹 iPhone SEを贈ります」てな手紙が。
ツマが懇意にしている若長老夫妻からだった。
どうやら機種変更をした若長老が、使わなくなった中古のiPhoneをツマに譲った模様。
JW御用達のApple iPhone。まあ実際使いやすいみたいだし、メーカーが同じ方がお互い教え合いやすいんだろうけど、わざわざ高い機種にしなくても・・・Androidでいいじゃんね。
夕ご飯になったが、iPhoneを入手したことをツマは言わない。iPadをもらった時も何も言わなかったから、携帯電話の契約を切り替える話でもない限り、ツマは何も言わないだろう。
セッティングに関してはソースが手伝っているみたいだが、自分(なおじ)には話さないよう厳命しているようだ。
ソースが自宅のアクセスポイントのSSIDをスマホで撮影していたので、「なんでそんなの撮ってんの?」と何も知らないふりを装うと、「いや、忘れないように」と苦し紛れの返事。
数ヶ月前からツマの携帯料金が3000円以上上がっている。
おそらく携帯(ガラホ)でLINEを始めたため、携帯電話の電波帯でLINEをしていることが増加の原因だろう。
携帯電話の契約をそのままで、LINEだけiPhoneでやってくれれば通信料が下がるだろうか。
それなら何も言うまい。
ツマとの物理的・精神的接触がないおかげで、なおじ家の状況はコロナウイルス感染拡大になっても大して変わらない。それがいいわけでは決してないのだけど・・・