去りゆく方に 2019年3月
別に嘆きはしない。大したことじゃない。
自分たちの舞台から退場しただけ。
彼には彼の主演舞台がある。たまたま自分たちのステージに味のあるゲストとして出演しただけで、彼が主役になる舞台は別にある。そこに行っただけ。
存在が消滅したわけじゃない。ただ検索できなくなっただけ。
何が起こったのか起こらなかったのかも分からない。
どんな理由があってこの舞台を降りたのか、自分には想像できない。
でも彼は存在している。場所は違えど自分と同じ時間の流れの中で笑い、泣き、苦しみ、喜んでいる。
そんな彼を想像しながら自分も生きる。
いつか会いに行くから。何が話せるか分からないけど話しに行くから。
だから気が向いたら連絡おくれ。
幕間の休憩時間に会いに行くから。