夢から醒めた夢
11月19日に、上の息子の学芸会があった。
学年単位でお芝居を発表する会で、けっこう楽しめる。
去年は「人間になりたがったネコ」にほろっときた。
息子の所属する3年生のお芝居は「夢泥棒ウンパッパ」。
人々の夢を盗む泥棒の一団がとある国にやってきて一稼ぎしようとするが、町の人々が夢を見ないので商売上がったり。調べてみると、王様が人々の楽しむことをどんどん奪っていき、奪ったものは王様だけが楽しみ、人々はやってはいけないという法律を作っていたということが分かる。
そこで泥棒の親分は王様を誘拐し、話を聞いてみることに。
王様は奪ったものを一人でやってみたが、大して面白くないと言う。
それならみんなで、と町の人々とやってみると実に面白い!
王様は奪ってきたものをすべて人々に返し、みんなで楽しむことにした。
そして国には夢が戻り、夢泥棒の親分は、これで仕事ができるとほくそ笑む、というお話。
ついついJWに結びつけてしまうのだが、組織や親が子供の夢を奪うことでどれだけ子供の世界がつまらなくなるのか、恐ろしい未来を感じた。上の息子もあんまり考えずにやってるんだろうなあ。自分だって小学3年生でそんなこと考えたことなかったし。
さて、高学年のお芝居はけっこうよい作品がある。演技力や表現力が上がってきて、「おおっ」と思うような場面もしばしば出てくる。
特に今回プログラムを見て目に留まったのが5年生の「夢から醒めた夢」という演目。
ご存知の方もいると思うが、劇団四季のファミリーミュージカルである。
恐らくミュージカルをベースにして歌つきお芝居に仕立て直したのだろう。
実はこの作品にはちょっとした思い入れがある。
学生時代にアマチュア劇団のミュージカルもどきに出演したことがあり、歌の練習にと渡されたのが「夢から醒めた夢」のメドレーを収録したカセットテープだった。
内容をまったく知らずに聴いたのだが、そのメロディーと歌詞にドハマりした。
それこそヒマさえあればカセットを再生し、道を歩けば常にそのメロディーを口ずさむくらいだった。
とはいえ実際のミュージカルを観ずにここまで来たので、今回のお芝居を観るまでストーリーはまったく知らなかった。というか歌の内容で、大体こんなもんだろう、という妄想ストーリーが勝手に出来上がっていた。
今回のお芝居を観て、やっと本当のストーリーを理解した。
そしていろいろな歌がどの場面で使われていたのかが、パズルのピースをはめ込むように分かってきた。
舞台でのお芝居に自分のイメージが重なって映り、補完されていくようだった。
主人公の2人の少女の熱演に感動した。長いセリフも歌もこなし、大変だったと思う。
ストーリーの詳細は書かないが、人の死だとか幽霊だとか死後の世界を描いているのでJW的には完全にアウトだろう。
でも上の息子が芝居に使っていた歌を口ずさんでいたくらいだから、けっこう感じるものがあったのだろう。
いつか子供たちと観に行こう。
最後にお気に入りの曲をリンクしときます(本編の流れが分からないとイマイチかもしれませんが)。