ツマのカード、自分のカード
昨日の晩、自宅のドアを開けようとしたら、ドアロックがかかっていて開けられなかった。ツマが間違ってドアロックをかけてしまった模様。
インターホンを2回鳴らしてしばらくすると、ツマがドアを開けた。
怒りの感情は起こらなかった。
後で気がついた。自分はドアをロックしたことに怒りを向けるよりも、一旦寝たツマを起こすという意地悪な快感を得たかったのか、と。
さて、リビングの本棚にあやしげな本が少しずつ加わっている。
わざわざど真ん中に黒く厚い「聖書 新世界訳」と書かれているやつを置いている。
隅には「偉大な教え手に学ぶ」「わたしたちの聖書物語」が置いてあり、最近「探求」なる赤い本が加わった。
自分のいない間に何を刷り込んでいるやら。良くも悪くも読解能力がいまいちな上の息子がどれだけ紙を信じるかはあやしいものだ。
今のところ息子たちが極端にJWに汚染されている様子はない、と思う。
おかげで自分も精神的に比較的落ち着いていられる。
余裕のある今の精神状態で、自分とツマに、それぞれ何が有利かを考えてみる。
ツマの持っている有力なカードは「時間」。自分が仕事に出かけている間、夕方から寝るまではツマの支配時間。リビングのJW書物も夜使うためのものだ。まあツマの日本語力は大したことないので、どれだけJWの教理を納得させられるかはどれほどのものか。恐らく本人も本の内容を分かっていない。JWの出版した本の内容は常に正しいと思い込んでいるので、間違えに気づくどころか都合のいい解釈をしてしまう。
有利ではあるけれど、教え手の能力不足により効力は落ちる。
次に持っているカードとしては「JWの本」だろうか。ただ上記と関連して、ツマが用いても100%の効力を持つとは思えない。
ツマが最強と思って握りしめているカードが「エホバ(自分は紙と呼ぶ)」。
このカードがあれば、それ以外のカードがブタであってもロイヤルストレートフラッシュにできてしまう、と本人が思い込んでいる妄想を固めたワイルドカード。
都合が悪くなると「エホバが正してくれる」とかでごまかす。
ただ、この見えない存在というカードは、使い方によっては子供にものすごく恐怖心を与えることができる。そこが怖い。自分に言わせれば「あなたの後ろに地縛霊がいる!」と叫んで相手を怖がらせるのと変わらない。
一方自分のカードは何か。
ひとつは「子供たちによりそう」か?
仕事の日も朝できるだけ子供たちのそばにいる。朝ごはんを食べ終わるまでとりあえず見守る。相手の話に可能な限り誠実に返答する。
「かわいい〜」と返すのは論外。会話をぶち切る愚かなセリフだ。
二つ目は「ごほうび」?
物で釣るのもよろしくないかもしれないが、大きめなイベントに対してプレゼントやご褒美をあげている。運動会のかけっこで1等を取ったら・・・・とか。ツマがスルーする誕生日やクリスマスもプレゼントをあげる。
紙(少なくともエホバ)にすがりついてもプレゼントもご褒美もない。紙に身も心も捧げたツマに何を求めても、紙経由でしか与えられるものがない。反対に子供たちの求めないものを与えられるはめになる。
三つ目は「紙を恐れない気持ち」だろうか。
見えないものに対してこれまでの生活やブログや本を読んで考えた末、恐怖を感じる必要がないと感じた。紙(多くの人が神と呼ぶ)は人間が様々な希望や渇望を練りあげて「完全なる存在」に仕立てあげた妄想にすぎない。今の自分、そして周りを認めることができれば、自分を崇めないものを滅ぼすような紙など必要ない。
勝負はまだつかない。実はこちらが有利だと思い込んでいるだけで、チップ(子供の心)はツマ側に流れ込んでいる可能性だってある。でもこの勝負から降りたらチップは無条件でツマに渡ってしまう。幸いなことに諦めなければゲームは続行できる。当面の目標は、下の息子が小学校入学まで、だろうか。