中東書記(聖書と呼ばれる書き物)を読まない男、紙様にぼやく

本、新聞などの記事について もごもごと感想を書きつつ、どこぞのカルト宗教に取り込まれてしまった方々についてぼやいております。

自宅待機だマンマミーア!

非常事態宣言が発令され、職場も基本的に自宅待機ということになった。

出社する必要がなければ来るな、ということだ。

あまりメディアでは報道されていないように感じるが、電車通勤がウイルス感染のリスクを高めているのは間違いないと思っている。東西線埼京線の通勤電車の車内に1人感染者がいれば、数十人が濃厚接触になるのだ。

クルーズ船の大騒ぎから1ヶ月以上が経っている。その間に通勤電車で繰り返し濃厚接触が発生していてもおかしくない。

もう、痛みを伴わない解決策はないんだろう。先のことはそうなってみないと分からない。考えても答えの出ないことを思い続けても時間の無駄だ。今自分のできることをやり、必要なことをし、楽しめることを楽しむ。

 

ここ2,3年で、生活の重心を仕事に置かなくなったため、自宅待機になっても大して精神的なダメージを感じない。現場主体の職場なので、自宅にいてもできる仕事が正直なところない。

個人的には長い春休みが来たと思って(業務ではない)何をしようかと考えている。

ひとつ思っているのは、ソースの教科書を読んで中学の勉強をすること。

自分では中学で習ったことはかなり覚えているつもりなのだが、本当にそうなのか確かめてみたい。忘れていたことや、実は読み飛ばしていたことがあって、新たな発見ができるんじゃなかろうか、という期待もある。

しかしこう書いておいて三日坊主になる可能性も多々ある。

 

 

自宅待機を命じられたその日、同僚が、職場から持ち出しを禁止されている業務用のPCを自宅に持ち帰った。

現場の仕事を終えて事務所に戻ると、同僚のデスクの真ん中にA3の印刷物が乗っている。違和感を感じた自分が印刷物をめくると、本来置いてあるはずのPCがない。

自宅にPCを持たず、スマホしかないため、在宅勤務に使用という名目で持ち帰ったのだろう。しかし彼の事務所での仕事ぶりから見て、在宅勤務にPCを使う必要性を感じない(現場の仕事はきっちりするのだが)。

在宅勤務といっても、行った業務を上司に提出するわけでもなく、監視する手段もない。

単純にPCを持ち帰ることで何かしらの安心感が欲しかったのかもしれない。

とはいえ業務用PCを職場から持ち出すのはご法度。数日前にWebで情報セキュリティ研修が公開されていたにもかかわらず、だ。

翌日主任に報告してしばらくすると、同僚からメールが来た。

 

「在宅勤務用のPCを今から取りに行きたいんだけどある?」

 

・・・・・奴は主任にしかバレていないと思っているのだろうか。

まもなく緊急事態宣言が出るだろうという予想を受け、情報システム担当(自分ではない)が、在宅勤務向けの持ち出し可能なPCの台数を増やすべく動き出し、在宅勤務用PCが必要がどうかのアンケートを送信していた。

あいつはそれすら読んでいないのか? 申請者のリストに名前は載っていなかった。

 

返信した。

「在宅勤務用のPC使用には申請が必要です。現在確保している1台は課長が使う予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その前に、なんか言うことない?」

 

 

 

 

 

 

その日の現場業務を終えて事務所に戻ると、A3印刷物の厚みが増していた。めくってみるとPCが置いてある。

課長に尋ねると「ああ、荷物を取りにちょっと来てたよ」だと。

 

 

メールも届いていた。

「持ち出しの件、すみません。在宅用PCは大丈夫です。」

 

奥さんがPCを買ってくれることになったのか、子供のPCを使わせてもらうのか、はたまた在宅勤務のふりをあきらめたのか。

 

夜、数回に分けてメールを送った。

「二度とするな」

「自宅が火事になってPCが焼けたら弁償できるの」

「持ち出し時や持ち帰り時に盗難にあって業務情報流出したら自分で食い止められるの」

「何か問題が発生した時、責任を問われるのは責任者である課長だからね」

「自分も含めてあなたには何の権限もないことを覚えておきなさい」

 

 

自分は時々、恐ろしく冷たくなる。安易なローカルルールで「自分は特別だから」と思い込んで他人に害を及ぼす人間や、コスい真似をして利益を得ようとする人間には特にそうなる。

 

ほんの20年会社にいたからといって、偉くなったわけじゃない。

目的を果たすための手段はいくつもあるのに、思考停止して安易な手段を取った同僚には、自分の立場を思い知ってもらう必要がある。

主任が「あいつ、これまでに何度も持ち出してたって言ってた。」と聞いて常習者だと確信した(主任も黙認してたのね)。

 

現場がなければただのヒマ人。管理職をのぞいたうちの部署の面々が精神を病まないよう願う。腐ってしまう時間を、様々な自宅内活動や思索に使ってもらいたい。図書館が使えないのは痛いところだが、家にある本をもう一度読み直すというのもいいだろう。

そうそう、書きたいと思っていたが「蜜蜂と遠雷」は傑作だと自分は思うので、お読みでない方はぜひ読んでほしい。