中東書記(聖書と呼ばれる書き物)を読まない男、紙様にぼやく

本、新聞などの記事について もごもごと感想を書きつつ、どこぞのカルト宗教に取り込まれてしまった方々についてぼやいております。

膨張缶詰

家の棚の奥をのぞいてみると、いつ買ったか忘れたパイナップルの缶詰が4缶あった。

内2缶はフタの部分がプクーとふくれていた。

缶詰なのだから半永久的に保存できるんだろうなんて、かなりお気楽に考えていた自分。しかしさすがにこの状態はよろしくない。いきなり破裂してえらい騒ぎになる前に処分しようと思った。

 

一番膨れているヤツからまず処分しよう。

シンクに缶を置き、缶切りを構えた。

まさかシュールストレミングのようにはならないだろうなあ、という恐怖感もあったが、覚悟を決めて缶切りに力を入れた。

 

プシュッという音がして、パインのよい香りがした。

缶のフタを全部開けて中身を見ると、外見上はなんの異常もない。とはいえ何かあったら・・・と思いその中身は処分した。

 

その日はその缶だけを処分して終了。

終わってみてから(もしかして食べられたんじゃないだろうか)という思いが残っていた。

 

翌日、職場でもう1缶を開けてみた。

やはり外見上おかしなところはない。少々金属臭がするのは、缶の内側の金属部分が少し溶け出しているのかも・・・しかしそんな不安よりも、もったいないという気持ちの方が強く働いていた。

 

学生時代に少々ひもじい思いをしたせいで、食べ物は極力無駄にしないようにしている。

出されたものは基本的に全部食べるように心がけている(もちろん食べきれない場合もあるのだが)。

家での料理は、その日食べきれなくても翌日、翌々日に持ち越しても食べきる。

冷蔵・冷凍が効けば保存して後日食べる。

 

賞味期限についてはあまり気にしない性質なので、職場の冷蔵庫に誰が置いたか分からない賞味期限切れ食品があると、事務の方から「なおじくん、これ食べる?」と連絡が来る。自分は「ありがとうございます!」と感謝していただく。

実際友人からもらった、10年前に賞味期限が切れた缶詰の赤飯をダンボール箱一杯にもらった時も、喜んでちまちま食べていた。職場の人たちにこのことを話すと「ええええええええ!!!!!」とドン引きされた。

いつしか職場では「悪食のなおじ」と言われるようになり、「なおじは毒見役にはならないな、(毒を)食べても死にそうにないし。」と言われる始末。

 

そんなわけで、膨張缶詰のパイナップルを食べてみた。

ちょっとブリキの味はするが食べられる、甘い。シロップがアルコール発酵していることもなかった。

昼に半分いただき、夜にもう半分食べようと冷蔵庫に入れておいた。

どうもその成り行きを事務の方に見られていたようで、それを聞いた課長が冷蔵庫の缶の臭いをかいで「これ、まずいんじゃない?」と自分に言ってきた。

「え、うまかったですよ。」と平然と答える自分に、事務方も課長も唖然・・・

 

ますます「悪食なおじ」の名を上げることになった(泣)。

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