26日 朝
本来ならソースは病院でおいしい病院食を食べていた。
家では残り3人で静かに朝ごはん、ってな状態のはずだった。
27日に健康診断があるので、朝7時に出かけることは事前にツマに伝えてあった。
今朝になってまた聞いてきた。
「明日(健康診断)は何時に出かけるの?」
言葉を交わしたくもないので紙に書いて渡そうかとも思ったが、小さな声で「7時」と返した。
「帰りは何時になるの?」
この言葉は、「ご飯作って待ってるから」とか「早く帰ってきてね」の意味ではもちろんない。
「別にいつ帰ってきても関係ないでしょ。誰か家に呼ぶの?」と不快さを隠さずに言った。
「誰を呼んでもいいじゃない。」
誰といってもほぼ特定できる。エホビアンだというのは間違いない。
そんなやり取りから口喧嘩。
売り言葉に買い言葉、こちらは遠慮など微塵もなし。
このところ躊躇なく出てくる言葉「別れよう」。
ツマは「キリスト教徒は離婚はしません」と、紙の決まりを持ち出す。あたしゃキリスト教徒でもエホビアンでもないので、自分の良心に従いますがね。
「相手が姦淫しない限り離婚はしません」
「じゃあ俺が姦淫すれば離婚してくれるのね」
「子供のことがありますから離婚しません」
(じゃあ姦淫関係ないじゃん)
そんなところからなぜかアダムとエバの話になったので、自分もどういうわけか分からないが疑問を切り出した。
「カインはどうやって子供を産んだ?」
「・・・・・」
「世界で初めて生まれた人間がアダムとエバだとしたら、その息子カインはどうやって子供を産んだんだろうね?
アダムとエバの他に人間がいたんじゃないの?それじゃアダムとエバは初めての人間じゃないよね。そうでなければカインはエバとセックスして子供を産んだことになる。それって近親相姦だよね。キリスト教は近親相姦を認めてるんだっけ?」
「・・・・・兄弟を呼びましょうか?」
「呼ばないでいいです。」
「兄弟ならうまく答えれます。」
中東書紀の始まりの基本のキなのに、そんなことすら説明できないとはね。机に向かっている時間がいくら長くても、何も身になっていないようで。
確かカインはどこかの地で妻をめとった、とかいう記述だったと思うけど。その妻というのは何者なのだろう。所詮中東のごく狭い地域でのおとぎ話、事実だと決めつけるから面倒なことになる。
そして面倒な状態はまだ続く。
HLCからの返事はいつ来るかねえ。