「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読む
ここのところブックサーフィンの波は新聞から得ている。
書評で興味が湧いて借りたのがタイトルの本。
英国に在住の日本人女性が、現地の中学に入学した息子の言動を書いたものだ。
息子さんのまばゆいほどに育まれた感受性は、英国という場所で育ったからなのか、それともご両親や保育園の師匠によって得られたものなのか。
けっこう深刻な内容もあるのだが、息子さんの周辺ではそれほど大きな波風にはならない。
息子さんの能力は、狭い考えを持った人とも貧困で肩身の狭い人とも仲良くできるというものだ。そしてその判断は親にすがるものではなく、12歳という年齢の息子さんの自己判断なのだ。
詳しいことはぜひ本を読んでいただきたい。
本を読んで感じたのは、著者(息子さんの母)が息子に過干渉していないのがはっきりしているなあ、ということだった。
母親はほぼ聞くだけ。意見はしない。
父親は意見はするものの、息子に強要しない。
どこぞの宗教団体に依存している親は、子供たちを「従順である」と称して従順(自分の言う通りにすること)を強要している。
それに反して著者は、息子の言動を尊重している。
どこぞの宗教団体は「自由意志」を訴えているにも関わらず、ごく限られた(親に都合のよい)選択肢 だけを提示して「好きに選んでいいよ」とほざく。
この本を読んで「うわあ、いい親だなあ」と感心した。
自分もかくありたいが、狭量な自分では難しい・・・