中東書記(聖書と呼ばれる書き物)を読まない男、紙様にぼやく

本、新聞などの記事について もごもごと感想を書きつつ、どこぞのカルト宗教に取り込まれてしまった方々についてぼやいております。

「カーテンコール」を読む

朝日新聞のレビュー欄だったか、どなたかのブログで紹介されていたか、図書館に貸出依頼をしてから届くまでに時間がかかっているので忘れてしまった。

 

www.shinchosha.co.jp

 

閉校になる女子大学で、単位が取得できずに卒業できない数人を寮に集めて特別補講を実施してなんとか卒業させようとする話、なんだというのは読んだ書評で少しは分かっていた。

 

「カーテンコール」の意味は最後まで読んでなるほど、となった。

 

彼女らの単位の取れない理由が明らかになり、その原因に自ら気づいたり周りから言われることで少しずつ変化していく姿は、どこぞの宗教団体に心を踏みにじられた方々が自尊心を取り戻し、自分自身や周りの人々によって癒やされていくようでもある。

 

寮および特別補講を行う大学の理事長夫妻の、彼女たちに対する温かいまなざしは読んでいる自分も一緒に温めてもらっているように感じた。

 

けっこうおすすめです。

 

さて、その本を取りに行った図書館の棚で見かけて中身も読まずに借りてしまった本。

www.kadokawa.co.jp

 

これも面白くて休日に一気読みしてしまった(おそらく1時間半で読み終われる)。

頭を働かせることなく想像力だけで楽しめる本もよい。

植物忌」もそんな感じだったか。

 

上の息子が本を読まないのは、本を読むことで頭に思い浮かぶイメージが湧かないからなのかなあ、と思うようになってきた。

自分の知りうる限りの経験と目にしたものが、文章を通じて様々なパーツとなって集まり、再構成される。その映像を思い浮かべるのが読書の楽しみのひとつなのだろうと思う自分。